モダンがはじまって、しばらくが経ちました。
だいぶ環境も固まってきて、皆さんモダンにあけくれている頃だと思います。

カードプールが限定的かつ禁止が非常に多いこのフォーマット。
超初期の頃は「けちウーズ」を使っていましたが、
動きは面白いものの、墓地対策&除去に弱すぎてお蔵入りに。
http://faerie.diarynote.jp/201108220103146145/

で、やっぱり大会に出る以上は、メタデッキを使わないとと思い、
親和を使ったり、メリーラポッドを使ったりしました。
http://faerie.diarynote.jp/201203200302592231/

メリポである程度は戦えるようになったのですが
最近、メリポに限界を感じてきました。

すでにメリポの動きはバレバレで、動きが読まれやすいのに加えて
必ずサイド後メタられているため、あらゆるデッキに対して弱いという状況。
だんだん勝ち越しすることすら難しくなり、
結局最後に使った大会では、1-4くらいの大敗を喫して
「もうメリポ」という言葉を残して、メリポと決別しました。

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さて、そうするとさしあたって使うデッキが無い。
何か新しいデッキは無いかなーと考えていたのですが、
ここで指標となったのが、benikageおねーさんの名言。

「モダンは愛だよ、愛」

そう、愛なのです。
モダンほどの広いプールで、なぜわざわざコピーデッキを使わなければならないのか。
特に、GP横浜を見据えるなら、9回戦も戦う相棒となるデッキ
使いたいデッキを使わないとつまらないじゃないですか!

という訳で、僕の原点である
・青が入ったデッキ
・アドを稼げるデッキ
・受けが広いデッキ
・ダレてれば勝てるデッキ(KPが高いデッキ)
…そんなデッキを模索する旅が始まりました。

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まず、上で挙げたデッキに該当するのが、既存のアーキで言えば

・白青トロン
・エスパーコントロール

このあたりのデッキが該当します。

ただ、結局青白トロンは「けち屈葬」が強いだけのデッキという認識で
そのけち屈葬も、ネタがバレてしまっている今はそれほど強くない。

エスパーコントロールも、《神秘の指導》が環境的にあまりにも遅いと感じ、
結果として、あまりこの2つのデッキは参考になりませんでした。

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次に目を付けたのは、青単フェアリー。

もともとフェアリーが大好きだった、というのもありますし、
使いたかったアーキタイプではあったのですが、
実際使ってみた感じで、なにぶんにも線が細い、細すぎる。

アドが稼げない、除去が貧相、クリーチャーのタフネスが低い、など
大会で勝ちきるのは難しいデッキだな、と考えました。

ただし、この青単フェアリーのデッキの核とも言える
クロックパーミ+《ヴィダルケンの枷》という動きは非常に好みで、
コントロールにもビートダウンにも強く動くことができるため、
この軸を残したまま、新たなデッキ、自分好みのNLBを組もうと考えました。

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そうすると、次に問題となるのはカラーリング。
《ヴィダルケンの枷》が入ることから青は確定なのですが、
上記青単フェアリーの問題点を解決するため、
何かしらの色をタッチする必要があります。

特に、この環境は超速度ビートダウンが数多く存在し、
コンボデッキ相手にも単品除去が必要になることが多いため、
1~2マナ域で軽く捌ける除去が必要になります

赤タッチ:《稲妻》(次点で《紅蓮地獄》、《噴出の稲妻》)
白タッチ:《流刑への道》(次点で《糾弾》、《失脚》)
黒タッチ:《燻し》《喉首狙い》《見栄え損ない》
緑タッチ:とくに無し

正直、除去に関しては、緑以外の色はどれも一長一短ですね。
欲を言えば《稲妻》《流刑への道》《稲妻のらせん》が使える赤白が魅力でしたが、
とりあえずこの段階では、色は「どの色も等しく魅力的」という結論でした。

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という訳で、除去はおいておいて、次は攻め手の問題に入ります。

この環境は、優秀クリーチャーとコンボの殺意渦巻く魔境。
アドを稼ぐ、除去るといった手段も勿論必要ですが、こちらも攻め手がないと
結局のところはジリ貧になって負けてしまいます。

なので、必要とされるクロッカーは、以下のとおり
・軽い、もしくは瞬速
・単体でも人を殺しうる
・何かオマケが付いている

この環境でクロパーのフィニッシャーとして選択されうるのは、以下が候補となりました

-青-
《秘密を掘り下げる者》
《呪文詰まりのスプライト》
《ヴェンディリオン三人衆》
《瞬唱の魔導士》

-白-
《ステップのオオヤマネコ》
《ミラディンの十字軍》

-黒-
《ウーナのうろつく者》
《墓忍び》
《ファイレクシアの十字軍》

-赤-
《渋面の溶岩使い》(ちょっと方向性違うけど)

-緑-
《タルモゴイフ》
《トロールの苦行者》

-マルチ-
《聖トラフトの霊》
《ロウクスの戦修道士》
《クァーサルの群れ魔導士》
…これもまたよりどりみどりなのですが、
絞込みを行うために、追加条件として「タフネスが4以上であること」
安定性のために「青以外の色はシングルシンボルまで」を足します。

ちなみに、タフネス4以上であることについて、ちょっと語ります。

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■モダンでタフ4が強い理論

モダンは、その速度ゆえに”軽さ”がスタンよりも重視されています。
そのため、クリーチャーのP/Tはスタンよりもむしろ低いことが多い。
ことモダン環境においては、タフ3とタフ4に激しい差があります

主要除去が《稲妻》や《稲妻のらせん》であることに加えて、
主なメタデッキから出されるクリーチャーも、
《血編み髪のエルフ》《ヴェンディリオン三人衆》《秘密を掘り下げる者》《台所の嫌がらせ屋》等
よく見かけるのクリーチャーのパワーは軒並み3。
(というか、パワーが4以上あるクリーチャーってほとんどいないです。)

もちろん、頻出の除去としては《流刑への道》や《大渦の脈動》などタフネスが関係ない除去も数多く存在しますが、
逆に言うと、それらを使わざるをえなかったり、
クリーチャー戦闘+《稲妻》を打たざるをえなかったりするので、
タフ4クリーチャーはそれだけで擬似的にアドを取っていると言えます。

(あんちゃん氏が採用しているギミック
 《聖トラフトの霊》+《永岩城》も、これに則っていると言えますね。)

また、低タフネスのクリーチャーだけでは、守りに回ったときが弱く
サイド後に《紅蓮地獄》や《炎渦竜巻》で全滅してしまうリスクがあります
(そのため、個人的には《秘密を掘り下げる者》はあまり好きくなかったりします)

また、逆説的に、タフネスが高いクリーチャーで固めておけば、
ビート相手に《紅蓮地獄》が相手だけラスゴ的に使えるといううまみもあります。

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まとめると

・軽い(2~3マナ)、もしくは瞬速
・単体でも人を殺しうる(打点が高いか、もしくは回避能力付き)
・何かオマケが付いている
・タフネス4以上
・青マナ以外はシングルシンボルまで


こういったクリーチャーが、求められるフィニッシャーの素質となります。
かなり無茶な注文ですが、モダンほどのカードプールともなれば
きっと条件に見合うクリーチャーがいる筈…!

てなわけで、ざっと条件に見合うクリーチャーを探してみると、以下のとおり。

《タルモゴイフ》
《方解石のカミツキガメ》
《岩山のプーカ》
《ヨツンの兵卒》
《ファイレクシアの鉄足》
《尖塔のゴーレム》
《ロウクスの戦修道士》


(《岩山のプーカ》とか《方解石のカミツキガメ》とか意外なところから出てきたのがびっくり。)

で、ここで目をつけたのが…《尖塔のゴーレム》
http://magiccards.info/jvc/jp/16.html
尖塔のゴーレム 6
アーティファクト・クリーチャー ― ゴーレム
親和(島) 飛行
2/4


タフ4! 飛行クロック! 親和(島)も《ヴィダルケンの枷》戦略に合致している!

2/4飛行というサイズは、モダン環境においては支配的とも言えるサイズ!!

愛知では知る人ぞ知るレガシーの青厨、Fisherさんのアバターとも言えるこのカード。
見れば見るほど、モダン環境に合致していることが分かり、一気にテンションが高まりました。

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《尖塔のゴーレム》というソリューションの発見にともない、
デッキの方向性は急激に収束していきます。

青メインの、アーティファクトを絡めたクロックパーミ
 →インスタントであり、アドも稼げる《知識の渇望》を入れたい
  →モダン環境だと《粗石の魔導士》も強い!

とりあえずここまでで、以下のようなデッキリストが脳内に浮かぶ。

NLB 基本パーツ

1:《真髄の針》
2:《仕組まれた爆薬》
1:墓地対策カード(トーモッドの墓所or大祖始の遺産or黒ボムor墓堀りの檻)

2:《呪文滑り》
4:カウンター(《マナ漏出》、《呪文貫き》、《呪文嵌め》など)

3:《ヴェンディリオン三人衆》
2:《粗石の魔導士》
2:《尖塔のゴーレム》
2:《ヴィダルケンの枷》

4:《知識の渇望》

合計:23枚
空いてる枚数:10枚前後


これにさらに追加するべきは
・3マナ域過多のため、1~2マナ域のアクション。
 →除去、カウンター、クロックどれも足りない
・アーティファクトが10枚だと少ないのでもうちょい足したい
・全体的にKPが低いので、数枚重いカードも入れたい

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いくつか発展させる方向性を考えてみる。

・バント
強い所:《ロウクスの戦修道士》、《タルモゴイフ》、《流刑への道》
弱い所:最序盤の除去が無い。ロウクスは強いけど3マナは過多。

・トリコ
強い所:《稲妻》《稲妻のらせん》《流刑への道》
弱い所:除去は強いけどクリーチャーが貧弱。クロックが用意できない。

・エスパー
強い所:《流刑への道》《コジレックの審問》《燻し》
弱い所:除去はちょお強く、ハンデスも強いけどクロックが用意できない。

…ここまで考えたところで、現状このデッキに必要なのは《タルモゴイフ》だと実感。
ていうか、2T目に出せて、かつタフ4以上のフィニッシャーの条件に合致するのって、
ほとんど《タルモゴイフ》しか居ないんですよねー。

何だかんだで優秀すぎるんですよねアイツ、ちくしょう。
《知識の渇望》と相性が良いのもニクいところ。

というわけで、青t緑(むしろタッチタルモ)の方向性をまず確定。

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3色目については、正直、白も黒も赤もかなり魅力的でした。

…が、今回は《稲妻》の取り回しのよさと、サイド後《血染めの月》プランが狙えることから

3色目に赤を採用することに決定。

かくして、青緑赤のネクストレベルブルーが、一旦の完成を見せたのでした。

RUG Next Level Blue ver.1

1 Pithing Needle/真髄の針
2 Engineed Exprosive/仕組まれた爆薬
1 Tormod Crypt/トーモッドの墓所
1 Grafdigger’s Cage / 墓掘りの檻
4 Lightning Bolt/稲妻
2 SpellSnare/呪文嵌め


2 SpellSkite/呪文滑り
4 Tarmogoyf/タルモゴイフ
1 Negate/否認
1 Mana Leak/マナ漏出
2 Snapcater Mage/瞬唱の魔導師

3 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆
4 Tirst for Knowledge/知識の渇望
2 Vedalken Shackles/ヴィダルケンの枷
2 Trinket Mage/粗石の魔導師

2 Spire Golem/尖塔のゴーレム

1 Cryptic Command/謎めいた命令

1 BatterSkull/殴打頭蓋
1 WurmCoil Engine/ワームとぐろエンジン

4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Scarding Term/沸騰する小湖
1 Academy Ruin/アカデミーの廃墟
1 Miren, the Moaning Well/嘆きの井戸、未練
6 Island/島
1 Forest/森
1 Mountain/山
1 Breeading Pool/繁殖池
2 Steam Vents/蒸気孔
1 Gargoyle Castle/ガーゴイルの城

上記のデッキリストは、色々改善点が多いことがわかりましたが、
あまりに長くなってしまったので、また次の日記で調整過程を書きます。

コメント

カズ@携帯
2012年4月15日6:38

〉青白トロンはけち掘葬だけのデッキ
ふざけんなwww ちゃんとデッキ使ってから言えwww

FAKE
2012年4月15日15:10

>メリポは必ずサイド後メタられているため、あらゆるデッキに対して弱いという状況。
甘すぎる。封殺されるのは自分のサイドが甘いだけ。とりあえずコンボ決めなくても勝てるようにすればいいだろ。

2563
2563
2012年4月16日4:07

前々から読ませていただいて、今回リンクさせていただきました
もしよろしければ相互してくださいー

nophoto
Malik
2012年7月3日6:59

It’s wnodferul to have you on our side, haha!

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